最近の就活生は、企業を選ぶ時にオフィス環境を重視する傾向が強い—さまざまな企業が行っている意識調査から、そんな実態が浮き彫りになっています。
就活生を対象にしたアンケート調査によると、9割を超える就活生が企業選びの際に「オフィス環境を重視している」と考えており、さらにほとんどの就活生が、事前に職務スペースの見学をしたいと回答しています。
更に、就活生と採用担当者を対象に行った別の調査でも、多くの就活生が「魅力的なオフィス環境だと志望度が高まる」と回答しており、就活生が企業選びの際に「どのような職場環境で働くか」に重点を置いていることが伺えます。
また、企業の採用担当者側も、働く環境の良し悪しが学生の志望動機に与える影響を認識しており、オフィス環境の整備・充実に注力していることが示唆されています。
これらの調査結果から、若くて優秀な人材を確保するためには、魅力的で働きたいと思えるようなオフィス環境を整え、それを積極的に発信していくことが大切なことが分かります。
働く環境や職場の雰囲気など、様々な情報を積極的に発信することで、就活生の企業理解が深まり、より自社に対して強い関心を持つ候補者を引き寄せることができるのです。
オフィス環境とは働きやすさ 採用後の人材定着にも影響
また、厚生労働省が2020年に発表した統計データによると、入社3年以内の離職率は30%にも上るそうです。企業側からすると、せっかく時間と費用をかけて採用をしたのに、すぐに辞められてしまってはたまったものではありません。
若くて優秀な人材を獲得し、さらにその人材が「この企業で働き続けたい」と思えるようにするために、オフィス環境の整備は今後の企業にとって必須事項の一つだと言えそうです。それでは、オフィス環境をどのように整えれば、若い人材を確保することができるのでしょうか。
ここからは若い世代がオフィスに求めるトレンドに焦点を当てつつ、就活生が魅力を感じる、採用に強いオフィスのキーワードを挙げていきます。
キーワード① 清潔感:働きたいと思える環境を整える
あなたが人事担当者で新たな人材を採用しようと考えている時、清潔感のある印象を持つ就活生と、そうでない就活生、どちらに好印象を持つでしょうか。何か特別な理由がない限り、前者に好印象を持つのではないでしょうか。
オフィスの場合もそれと同じです。清潔感のあるオフィスで働きたいと思うのは当然のこと。何も若い世代に限った話ではないでしょう。
もちろん、新しいビルにあるオフィスの方が、より好まれることは間違いありませんが、仮に築年数の古いビルにあるオフィスだとしても、掃除が行き届き、きちんと整理整頓され清潔感のあるオフィス空間であれば、好感を抱いてもらえるはずです。
キーワード② おしゃれな雰囲気:人に自慢できるオフィス空間に
1日の労働時間が8時間だとすると、ビジネスマンは人生のほぼ3分の1をオフィスで過ごすことになります。そのため、インテリアに対するこだわりを持つ求職者や就活生が増えているのは理解できることです。
一昔前の日本のオフィスのようにスチールのデスクが無機質に並んでいるだけのオフィスは、間違いなく敬遠されてしまうことでしょう。採用活動を重要視するのであれば、就活生に思わず「ここで働いてみたい」と思われるようなおしゃれなオフィス空間を演出しなければならないのです。
例えば、今の若い世代に人気のあるオフィスは以下のような特徴を持っています。
・木の温もりが感じられるウッド調のインテリアなどでナチュラルな雰囲気を醸し出しているオフィス
・シンプルでありながらも機能美を感じさせるモダンなデザインのオフィス
・白と黒のモノトーンのインテリアで統一したシックなオフィス
ポイントはおしゃれであること。「自分はこんなおしゃれな環境の中で仕事している」と胸を張って言えるようなオフィス空間作りが求められています。
キーワード③ 開放感:広いスペースでのびのび働く
求職者や就活生がオフィスを訪れた際、おしゃれな雰囲気かどうかと共に、気にするのがスペースの広さです。
手狭なスペースで人がひしめき合って仕事をしなければならないオフィスと、広々として開放感のある中でのびのびと仕事ができるオフィスを見比べたとしたら、どちらで働きたいと思うのかは明らかです。開放的なオフィスの人気が高いに決まっています。
キーワード④ プラスアルファの環境:仕事のモチベーションアップに繋げる
仕事の生産性向上の近道は、働き手が仕事に意欲的に取り組める環境を作ることではないでしょうか。福利厚生の一環として、ちょっと一息をつける環境を整えることも大事なポイントの一つになります。
そういった意味で、リフレッシュスペースは以前と比べて随分様変わりしています。一昔前の日本のオフィスにおけるリフレッシュスペースと言えば、食事ができる机と椅子に、ゆっくり腰かけられるソファ、ドリンクの自動販売機などが無機質に置いてあるだけの空間でした。リフレッシュより「休憩所」という表現がぴったりのものでした。
しかし、現代のリフレッシュスペースの位置付けは随分と変わりました。例えば、パットゴルフやダーツといったちょ
っと体を動かせる器具が置いたり、トレーニングジムやヨガスタジオなどを完備したり、お金を掛けて本格的に汗を流せるスペースを用意する会社も見られるようになりつつあります。
仕事と仕事の合間に心と体をしっかりと休めることでのリフレッシュ効果、部署の違う人と交流するきっかけができることによるコミュニケーション効果など、リフレッシュスペースがもたらす様々な効果が期待できると評価する声が若い世代から聞こえています。
若い世代がオフィスに求めるもののトレンドを探りつつ、採用に強いオフィスを作るためのキーワードをご紹介してきました。これらに共通しているのは、働き手のことを一番に考えているということです。
若い世代を魅了するオフィス空間づくり
予算を抑えて実現するには
より良い職場環境を整備するためには、多くの場合、一定の予算が必要ですが、知恵と工夫を凝らせば、若い世代が「ここで働きたい」と思える環境を作ることができます。
たとえば、照明をいかにも事務的な蛍光灯から暖色系の照明にすれば、温かみを感じるナチュラルな雰囲気になりますし、デスクの配置にちょっとした遊び心を加えるだけでも、おしゃれなオフィス空間を演出できるでしょう。「働いてみたい」「会社に来るのが楽しい」と思えるような空間作りを心がけることが、採用に強いオフィス作りのポイントとなるのです。
多くの企業が働く環境の整備に力を入れ、魅力的なオフィス環境作りに取り組んでいる一方で、「予算が捻出できない」「どこから手をつければよいのか分からない」などの理由で、環境を整えたくても整えなれない企業も少なくないでしょう。
こうした課題に対処する選択肢として浮上するのが、サービスオフィスです。サービスオフィスは、必要な調度品や複合機、受付サービスなど、事業運営に必要な設備が一式揃っており、便利な都心のオフィスビルに位置しています。
これらのサービスオフィスは、清潔感があり、おしゃれな雰囲気で、人に自慢できるようなオフィス環境を提供しています。自社で全てを整えるよりも費用や時間の面でコストが抑えられるため、おすすめの選択肢と言えます。
人材の採用と確保という課題解決に向けて、サービスオフィスを上手に活用してみてはいかがでしょうか。