新しくオフィスを借りる、またはオフィスを移転する際、オフィス家具やOA機器を購入する費用を用意するのが厳しい場合、リースやローンを利用する方法があります。
購入という一択ではなく、リースとローンを加えて3つの選択肢から予算に合わせてオフィス家具とOA機器を揃えることを考えてみてはいかがでしょう。
こちらの記事では、リースの基本的な知識とリースを利用するメリットとデメリット、そしてリースとローンの違いを解説します。
リースとは?
リースはリース会社が代わりに機械設備等を購入し、一定期間賃貸することができるサービスです。
利用者はリース会社とリース契約を交わし、リース料を支払います。
IT関連機器、事務用機械など様々な備品が対象となっており、リース会社は利用者が希望する備品を購入し、リース会社から貸し出されるという仕組みになります。
契約期間終了後は返却、または再リースのいずれかを選択します。
再リースとは?
再リースは文字通り再度リース契約を交わすことですが、再リース代はそれまでの年間のリース代の10分の1程度の料金で利用することができます。
再リース代や契約期間はリース会社によって異なりますが、再リースは1年契約とし、再リース代は一括払いとしているリース会社が多いようです。
一見再リースはお得に感じますが、リース期間で購入費に相当するリース代を支払っている場合、利用者は購入するよりも多くの費用を支払うことになります。
割安で利用できる点はメリットですが、リース契約終了後は新しく備品を購入するか、再リースするか、総費用をふまえてよく考える必要があります。
リースのメリット
リースは利用者が備品を自由に選択することができ、希望の備品を購入するよりもリーズナブルに利用できるのがメリットです。
頭金が不要となっているので、頭金なしで利用できるのもリースのメリットに挙げられます。
リースは節税面でもメリットがあり、備品はリース会社が所有しているため、固定資産税はリース会社が支払います。
固定資産税の支払いがない分、経費を抑えられますし、減価償却の必要もないので事務に係る手間も省けます。
減価償却は年数を経るごとに計上する費用が少なくなっていきますが、リースは毎月定額で支払うため一定額を費用にすることができます。
リース代には保険料も含まれ、面倒な手続きをする必要がありません。
リースのデメリット
備品はリース会社の所有物であるため、契約期間が終われば返却しなればならず、所有物にはなりません。
リース期間終了後は原則的に備品の買い取りはできませんので、所有物にしたい場合はローンの方が良いでしょう。
リースの契約は、原則として中途解約ができない点に注意が必要です。
もし中途解約した場合は残りのリース代の支払を求められるので、使用期間を考慮して契約する必要があります。
リースとローンの違い
リースは自己所有物にならないのに対し、ローンは完済後に自己所有物になるため、将来的に自己所有物としたいのかどうかがリースかローンかを選ぶひとつの判断ポイントになるかと思います。
固定資産税に関して、リースはリース会社が負担してくれるのに対し、ローンは自己負担になるため備品に対する出費が多くなりますが、リース代にはリース会社の利益が含まれている分、割高になります。
金利の面でもリースとローンで違いがあり、ローンは金利変動によって金利が上下するため、契約時よりも金利が上昇する可能性があります。
リースは金利変動に左右されないため、金利上昇によるリスクを回避することができます。
金利上昇を気にしなくて済むのもリースのメリットです。
新規創業でリースを利用するメリット
新規創業時、またはオフィス移転時にまとまった資金が不足している場合、リースを利用することで費用を抑えつつ、事業に必要なオフィス家具やOA機器を揃えることができます。
リース代は毎月分割して支払うため、支払い可能な備品と契約期間を選んで無理せずオフィス家具やOA機器を借り受けることができます。
リースにも審査がありますが、金融機関に融資を受けるよりも審査が通りやすいですし、担保は必要ありませんし審査期間も短いため、迅速に資金調達ができるのもメリットです。
新規創業や創業間もないため金融機関から融資を受けるのが難しい場合、リースでオフィス家具やOA機器を揃えることで、その分の資金を他に割り当てることが可能になります。